2025/08/10
物価高でも譲れない、職場環境への投資
物価高の影響により、業務用加湿器の価格も年々上昇しています。これにより、加湿器の導入が難しくなり、結果として職場や施設における「加湿」という行為そのもののハードルが高くなってきています。
しかし、本当に価格高騰を理由に加湿器の導入を見送ることが、企業にとって得策なのでしょうか。
企業がコスト高騰を理由に加湿器の導入を見送った場合、その影響は空気の乾燥だけにとどまりません。乾燥による不調や感染症リスクの増加は社員の集中力や健康を損ない、やがてはエンゲージメント低下を通じて業務全般に悪影響を及ぼしかねないのです。
たとえば、冬場の乾燥による喉や肌のトラブル、インフルエンザや風邪といった感染症のリスク増加、そして集中力の低下や疲労感の増加といった短期的な影響から始まります。そしてこれらが続くと、欠勤率や体調不良率の上昇、社員のエンゲージメント低下、業務効率や創造性の低下を経て、最終的には組織全体のパフォーマンス悪化へとつながっていくのです。
心理的効果が生み出す計り知れない価値
冬場、職場で加湿器が稼働しているという事実は、社員に大きな安心感を与えます。それは単なる快適性の向上にとどまらず、「会社が自分たちの健康に気を配ってくれている」という信頼につながり、エンゲージメントやモチベーションを高める要因となります。
仕事において、心理的効果は極めて重要です。近年注目されている心理的安全性の観点からも、社員が安心して働ける環境づくりは、集中力や判断力の向上をもたらします。不安やストレスが少ないほど、本来の能力を発揮しやすくなるのです。また、会社への信頼感が仕事への意欲や定着率に直結し、安心感があると意見を出しやすくなってチーム協力もスムーズになります。そして何より、心理的な余裕があるからこそ、新しい発想や挑戦が生まれるのです。
加湿器の導入コストと維持費を「支出」として捉えるのではなく、「職場環境への投資」として位置づけることが重要です。
たとえば企業が、価格高騰を理由に加湿器の導入を見送った場合、社員のエンゲージメント低下によってどれだけ業務に影響が出るのかを想像してみてください。1台数万円の加湿器のコストと、社員の生産性低下や離職率上昇、採用コストの増加を比較すれば、どちらが経済合理性があるかは明らかでしょう。
小さな配慮が大きな成果を生む
物価高の時代だからこそ、本当に必要なものと不要なものを見極める力が問われます。しかし、職場の加湿器は決して「贅沢品」ではありません。
加湿器のレンタルを行っている私が言うと、宣伝ぽく聞こえるかもしれませんが、業務用の加湿器は購入すれば6万円前後、レンタルであれば2~3万円です。社員のエンゲージメントの維持・向上を図るコストとして高いと思うか安いと思うかは社長さんや管理者の方の経営判断です。
しかし、組織全体のパフォーマンスにつながる重要な投資と捉えれば、おのずと決まってくるのではないかと思います。冬場の乾燥対策を通じて、社員に「会社が自分たちを大切にしている」というメッセージを伝えることができれば、その投資効果は加湿器本体の価格をはるかに上回る価値を生み出すはずですから。
「高いから見送り」ではなく、「だからこそ必要」という視点で、職場環境の充実を図っていきたいものです。